星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
恭司が来ることがあるだろう、と百合が選んだ就職先は、地元のCDショップで、思惑通りにその店に恭司がやってきた。
勇気を出して声を掛け、初めて車に乗せてもらった時は舞い上がり、「高坂君」から「恭」に変えて呼んでみたり、携帯電話で横顔を撮ったりとはしゃいだりした。
でもその直後、彼には好きな女性がいることを知ってしまった。
この時に、純粋なはずだった片想いが形を変え始めてしまったのかもしれない。
思い通りにならない恋は、執着へと繋がっていくのだろうか。
それでも百合は、彼を諦めることを考えていなかった。
諦めてしまったら、自分には生きていく目的がなくなってしまう。