星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
「今もやっぱり綾さんが好きなのね」
「それだけは変わらない気がするよ」
「でも私に心が揺れたこともあるんだよね」
恭司は口を曲げて、決まりの悪そうな顔をした。
それを見て、百合は気付いた。
恭司の優しい思いやりが、言葉と仕草に隠れていることを。
私を傷付けたくなくて、探している言葉を。
目を閉じて、百合は自分の心に問いかける。
これでもう、終わりに出来るよね――。
「お願いがあるのだけど」
「なに?」
「もう諦めるから、最後にキスしてくれる?」