星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
綾は、小さく二回首を縦に振った後、深呼吸をした。
「あのね、わたしが恭と不釣り合いな女だってこと、自分でもよく分かっているつもりなの」
来たか。
恭司はゆっくりと首を右から左へと回した。
この展開にはさすがに慣れてきた。
自分がバツイチだとか、十歳年上とか、綾が何かを理由に、恭司との境界線を越えない決意を持っていることを、ここでまた言うつもりなのだろうと恭司は思った。
まだ駄目なのだろうか。
幾つになったら、対等に見てもらえるのだろう。
もう俺は十八のガキじゃない。