星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
「それで?」
恭司は冷静になるべく、気持ちを抑えて綾の次の言葉を待った。
だか、その恭司の声のトーンダウンが綾の勇気を奪ってしまった。
「やっぱり、いいの。ごめんなさい」
綾の大きな瞳が見る見るうちに潤んできた。
それを見て、恭司は自分が早合点してしまったことに気付く。
境界線の確認とは違うのか?
だとしたら、何を言おうとしているのだろう。
「良くないよ。言いたいことはちゃんと話して。ちゃんと聞くからさ」
綾はじっと恭司の顔を見て、深呼吸をしていた。