星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
「あれが、俺の唯一、本気で惚れた女」
「え?」
「俺が独身で居続けるのは、あれを超える女が居ないから。それなら独身で居るほうを選んだだけだよ」
「そうだったんですか?」
「そう。だから俺にとって恭司は息子みたいなもんだよ。俺、実は種なしなんでね。結婚には最初から興味なかったから、現状には満足しているがな」
圭吾があまりにもさらっと言ったので、綾はすぐに理解が出来なかった。
「たねなし?」
圭吾は目を大きくして見せて「そう。子供が作れないってこと。遊びたい女にとっては最高のオトコってことらしい。恭司には引退しろって言われてるけどな」とウインクして見せた。
「そういう意味なら私もたねなしです」
綾が言うと圭吾はきょとんとして「へ? まさか、もしかして元オトコ?」と訊いた。