星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY

7.泉の生きる道(一)



メテオのオーナーである泉圭吾が胃がんの手術をすることを恭司が知ったのは、青山康則からの電話だった。

ライブハウスで皆に「おやじさん」と呼ばれ慕われていた泉は、康則の妻、静の伯父でもあった。

入院期間中、妊娠中である静がメテオの代理オーナーを務めることになったそうだ。


「あいつさ、自分がやるって言ってきかないから。昼間は病院にも顔出しているんだし、けっこう無理していると思うんだよ。昨日までは俺も店に出れたけど、明日から二週間、鹿児島に出張になっちまってさ。恭も仕事で忙しいとは思うけれど、時間があるときは顔出してくれよ、な」



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