星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
恭司がメテオに足を運ぶのは久しぶりだった。
堂々と入れる歳になってからのほうが、足が遠のいているような気がして、恭司は苦笑いをした。
泉は好きなことを職業にして、結婚もせずに自分の生き方を楽しんでいる人だった。
その生き方に恭司は憧れさえもしていた。
だからこそ余計に、病気、手術、入院生活という、彼には今まで縁がなかった言葉の中に、今、泉がいると思うと切なく感じた。
あんなに元気だったのに、歳には勝てないのだろうか。
メテオの店内に入ると、入り口の右側の壁にたくさんの紙が貼り付けられていた。
恭司はそれらを読んでいって、思わず目頭が熱くなった。
それらは全て、オーナーである泉に送るメッセージだったのだ。