星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
「ほんとうに、おじさんは変に一途なところがあって。相手が結婚してしまっていても、想い続けてる。――もうわかったでしょ。おじさんは恭くんのお母さんのことが、ずうっと昔から好きなのよ。だからずっと独身のままなの。まぁ、好き勝手やってきた人だし、理由はそれだけじゃないと思うけれど」
「まさか――」
信じられないと恭司は首を振った。
静は肩を竦めて首を横に振る。
「それって――、あの、うちの親父や母さんも知っている話?」
「うーん、たぶん高坂のおじさんは知らないんだと思う。おばさんはどうか、わかんないけど」
静の話を恭司はゆっくりと考えてみた。
「静さんがそんな話をするってことはさ、おやじさん、かなり悪いってことだよね。――手遅れなんじゃないよね?」
静は下唇を噛んだまま、答えなかった。