星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
「対極、反対のものね――」
包み込むというイメージでいけば、子どもを大人が、女性を男性が――。
でも、それでは面白くない。
もっと、イメージを広げて――。
描くものを思考している自分に綾は嬉しくなる。
堀川大輔の注文の仕方に感謝したくなるぐらいだった。
案を見せるまでにもらえた時間は四日間。
それまでになにかを掴みたい。
創作意欲を擽られるようで、綾の心は弾んでいた。
お金で満たされるわけでもない、環境で満たされるわけでもない何かを胸いっぱいに感じながら、綾は目を開き、鉛筆を動かした。