星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
恭司は自分の携帯電話の番号を綾の携帯電話で押し、そしてそのまま電話を掛け、ワンコールさせて切った。
そして自分の上着のポケットから名刺入れを取り出して一枚抜き、その裏に自分の携帯電話とマンションの電話番号を書き込んだ。
「はい。これも持っていて。俺の電話番号は暗記しておくように」
恭司が笑いながらそう言った。
渡された名刺を両手で包むように見つめ、綾は一生懸命その数字を覚えようとしていた。
その姿が妙に可愛く見えて恭司は笑ってしまった。
小さく何度も頷き、右の人差し指を立てて振りながら、声に出さずに数字を復唱している。
恭司が自分の指で綾の人差し指を弾いてみると、綾はびくっと動きを止め、その視線を恭司に向けて微笑んだ。