星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
カウンターに戻って来ていた恭司の目にもそれがわかった。
携帯電話を耳にあてた大輔の傍に恭司が来ると、そのすぐ横で静を支えている綾の姿が見えた。
「静さん?」
「恭、大変なの。おなかがすごく痛いみたい。座布団か毛布みたいなの、持ってきて!」
「え、あ、わかった」
恭司が休憩室のほうに向かおうとした時、その視界に百合の姿が入った。
「恭、わたし――」
百合が居ることに驚きながらも、恭司は無言で百合の横を走り抜けていた。