カラダ探し
「なんだ、やっぱり夢だったんだ……嫌な夢だったな……」


そう呟きながら、学校に行く準備を始めた。


この時、私はまだ気づいていなかった。


携帯電話の画面に表示されている日付が、昨日と同じだったという事に。






「あ、理恵。おはよー」


いつものように、学校に向かう途中で理恵と合流する。


「明日香……おはよぅ」


そうあいさつを返す理恵。


でも、なんだか顔色が悪くて、調子も悪そうだ。


私も身体中が痛くて、調子は悪いけれど、理恵はそれ以上に感じる。


「どうしたの? 元気ないね?」


私の問いにも、少し答えにくそうに、うつむいたまま歩く理恵。


こんな理恵はあまり見た事がない。


怖い話をしている時以外は、明るくて元気な女の子なのに。


「ねぇ明日香、今日って何月何日?」


「え? 今日は11月10日だよ。どうして?」


遥に「カラダ探し」を頼まれた昨日は11月9日だったから、10日で間違っていないはず。


「そうだよね!? 10日だよね?」


怯えたような表情で私を見つめる理恵。
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