カラダ探し
一緒にいるはずのない3人がこの場所にいる。


いつ襲われるかわからない状況で、私は一体何を待っているのだろう。


恐怖はない、でも安堵したわけでもない、一言で言うなら、不安な気持ちに包まれていた。


目の前にいる「赤い人」と棺桶を交互に見ながら、居心地の悪さを感じていた時だった。









ザザッ……トントン……。







その音が、備え付けのスピーカーから聞こえてきたのだ。


「カラダ探し」の初日と二日目に、何度か聞いたあの音。


つまり、今から校内放送が流れるという事だ。




『カラダがすべて集まりました。皆さん、ありがとうございました』




私は、その校内放送に違和感を覚えた。


カラダがすべて集まりましたはわかる。


でも、ありがとうございましたって、どういう事なのだろう?


『カラダがそろいましたので、今から終了処理を行います』


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