カラダ探し
それに、「カラダ探し」では死んでも死ねないはず。


そう噂話で聞いた事もあるし、何より初日に来たメールにも書いてあった。


なのに、どうして消去なんてされなきゃならないの?


死なないけど、消去されるなんて、私は認めない。


「美子!! どうして皆が消去されるの!? ちゃんとカラダを探したじゃない!」


耳から手を離し、長椅子から立ち上がった私は、「赤い人」に歩み寄り怒鳴りつけた。


美子の「呪い」で始まったのだから、どうしてそうなるのかは、本人なら知っているはず。


皆の血で、真っ赤に染まった美子の肩をつかみ、前後に揺すったけれど……何も反応は無かった。


「何か言いなさいよ! 何も言わないなら……私ももう、殺してよ……」


悲しくて、胸が苦しくて、目から涙がこぼれ落ちる


それでも、美子は何も言ってくれなかった。


私が絶望に打ちひしがれていた時、再び校内放送が流れた。







『終了処理が完了しました。今からそちらに向かいますので、しばらくお待ちください』






その校内放送に、私は涙を流しながらスピーカーを見上げた。


見えない壁があって入る事ができなかった放送室。
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