俺様男子とラブ同居
先輩は少し照れくさそうだったが、真剣な口調で言った。





「あ…私・・」


そう言うのが精一杯。

とりあえず携帯を耳に当てながら、屋上の隅に散乱している、壊れた机や椅子の横にしゃがみ込んだ。




『絶対…歩夢ちゃんを泣かせるようなことしないよ。ずっと大切にするから…』

「・・・・」



嬉しかった。

こんなこと言われたのは、生まれて初めてだったから。



私、どうしたらいいの?

ここで「はい」って言ったら…きっと幸せになれることは、わかっていた。

先輩はきっと、付き合ってもすごく優しくしてくれる。

泣かせるようなことはしない。


まだ始まっていない先輩との未来を、私はリアルに予知できていた。




『こんなに人を好きになったこと……初めてなんだよ』

「…っ!」



こんなセリフを、慶太からは聞くことはできないよね…
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