車椅子から見える愛

「なんだか自分の身体が自分のものではない感じ。フワフワと宙に浮いてるみたい」


6年間、ずっと母は私を抱っこして、ずっとベビーカーや車椅子を押してきたんだものね。


「なんだか気持ち悪い。不安」


私を世話することが母の一部だった。
私と母は、一心同体のようなものだったのかな。


楽になった。
と喜ぶのが普通なのかもしれないのに。


1週間くらいは母が一日中付き添っていたけど、そろそろスクールバスに乗せてみようということになったの。


朝はスクールバスの時間が早すぎるので、帰りだけ乗ることにしたんだけどね。


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