車椅子から見える愛
次のカウンセリングの日。
「担任の先生のことを聞いてみたんですけど、涼太はされてはいないと言ってますが、クラスの子がホウキで叩かれたりしてるみたいです」
「あぁ、それですね。本人がやられてなくても恐怖を感じるんですよ」
「そうなんですか……このことを学校側に言いたいんですけど?担任の先生のせいでこんなことになっているなら、許せません」
「そうですね。話してください」
「できればクラスを替えてもらうとか、担任を替えてもらうとかしてもらいたいくらいです」
「お気持ちはよくわかりますよ。以前も
同じような子がいましたけど、担任は持ち上がりですし、2年生もその担任の先生になるでしょうね。一人の生徒のことで学校は動きませんから」
「では、涼太はどうなるんですか?このまま保健室通いですか」
「特殊学級に入る子もいますね。その間だけ」
ー何故涼太が特殊学級に行かなければいけないの?涼太が悪いわけじゃないのに!ー
母の怒りは頂点に達しようとしていたようだったわ。