車椅子から見える愛
母は、なかなか涼太のそばにいることができなかったの。
弔問客との応対、私の世話で……。
本当はずっとそばにいたいはずなのに……。
夜になって涼太のそばにいたいと思った母は私を他の人に任せていた。
でも、私もショックの為になかなか眠れない。母は私を寝かせる為に私のところにきてくれた。
父は涼太から離れず夜も涼太の横で寝たわ。
母は悲しむこともできない。亡くした子のそばにいることもできない。
父の病気が悪化することを心配し、祖母が可愛い孫を亡くしたショックを考える。いつも自分のことより人のことなの……。
悲しい。悲しすぎる……誰か母を助けて……!