車椅子から見える愛

ひとりは正常だから。
そう言われても喜べるはずもなく。


原因は?
そう聞いても、今は原因とか考えるより、正常の子を産むことを考えなさいと、説教される始末。


今なら許せないことだろう。
医者ならちゃんと説明するべきだ。


昔はインフォームドコンセントとかセカンドオピニオンとか言う言葉もなく、患者は医者のいいなり。そんな感じもあった。


先生さまさま。
まぁ、いまでもそんな医者はいるけれども。


とにかくひとりの赤ちゃんが無事ならそれでいいとは思えるはずもなく、私も主人もみんなふたりとも無事に生まれることを信じた。


かりんはどんな気持ちで、もうひとりの赤ちゃんを見ていたのだろう。


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