車椅子から見える愛
私はまだその頃も、かりんを一人でお風呂に入れていたのだ。新しいお風呂にかりんを入れてあげて喜ばせようと思った。
でもユニットバスの形が、大人ひとりが足をのばして入れる形のもので、今まで使っていたものとは違うので、かりんと一緒に湯船に入るのは大変だった。
と言うより、入るのは無理。
もうかりんをお風呂に入れることが出来なくなったのだ。
しかしもう限界は限界だった。我ながらよくそれまで一人で入れていたものだと思うくらい。
私の母親が、かりんを抱っこ出来なくなってからは、かりんの洋服を脱がせたり着せたりはしてもらったけど、あとは自分が先に裸になり、かりんをお風呂場に連れて行き、素早くかりんの体を洗い湯船に入る。