Blood Tear


厚い雲の隙間から月が覗く夜空の下、静かな町中に6人の男女の姿があった。



スウィール国とラグナレア国の間に位置する小さな町。



両国の交流が途絶え、賑わいを失ったこの町をコウガ達は歩いていた。



スウィール国の外で合流したレグルを先頭にシェノーラを背負うジーク、彼等に手を貸したコウガ達3人が続く。


騒ぎに巻き込まれる前にシェノーラを国の外に連れ出した。



そんな彼等に一時期シェノーラを保護するとレグルは言い、この町にやってきたのである。



静かなこの町のある小さな屋敷。

レグルが所有すると言う屋敷に着いた6人は中へと入っていく。




 「「乾杯!」」


扉を開け部屋へ入った瞬間、聞こえてきたのは高い女性の明るい声。


明るく賑わう部屋を目にレグルは立ち止まる。



広いリビングに先客が5人。


黒いソファーに1人の男性を挟むようにして4人の女性が腰掛ける。




 「何、知り合い?イケメンじゃん!」


グラス片手に盛り上がる中、来客に気づいた女性が声 をあげた。



呆然と立ち尽くす彼等に駆け寄る女性達。


彼等の腕を取り騒ぐ中、レグルは不機嫌そうに目を瞑り眉間に皺を寄せていた。










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