Blood Tear
「今日この町を出る」
翌朝、姿を見せたレグルが口にしたのはその一言のみ。
それだけ言うと、一切質問に答える事無く自室に戻る。
「いきなり何だよ」
「あの様子だと、引き止めるのも無理ですね。さ、彼の逆鱗にふれる前に身仕度を始めましょう」
突然の決定に戸惑い、疑問を抱きながらも身仕度を始めだす。
コウガはソファーに寝転ぶレオンを引き連れ部屋に戻り、クレアはをフルーツを摘みながら片付けを始める。
シェイラは階段を登りながら閉じられたレグルの部屋を心配そうに見つめていた。
荷物は少ない為、身仕度は直ぐに済みさっさと家を引き払う。