Blood Tear
腹を立てたフリードは彼女を突き飛ばし、仰向けに倒れる彼女の腹を乱暴に踏みつける。
「調子にのるなよ、血に狂う死神の分際で……」
「っ……」
全体重をかけ何度も踏みつけるが、彼女は助けてのたの字も口にしようとしない。
血を吐きながらも必死に耐え、見下ろすフリードを睨み続ける。
「そんなに死にたいのなら、今すぐ楽にしてやるよ」
強情な彼女に呆れ溜め息を吐くフリードは短剣を指先でクルリと回し遊ばせる。
左手を振り数本の短剣を操ると、逃げる事のできないように身体に短剣を突き刺した。
「安心しろ。お前の友達も、直ぐに同じ所に連れて行ってやる」
その言葉に目を見開くクレアを見下ろし笑みを浮かべると、地に垂直になるように持った短剣を身動きの取れないクレアの心臓目掛け振り下ろす。