キミに出会えた確率
『いつでも相談しろよ!!初恋の大先輩によっ』




そう言って蒼ははにかんだ。





「何だよ?先輩って(笑)」





『う~ん・・・俺のが10年前に初恋してるから?
まぁさ、それは冗談にしても・・・マジで頑張れよ』






蒼は真剣な顔をして言った。






「お、おう」






『あぁーーーー!!』




と急に隣で叫びだした蒼。






「んだよ急に。うっせぇな」




ちょっと怪訝な顔をする。



『ダメだよ・・・章輔』




「・・・は?」




『それ・・・初恋じゃないよな?うん、違う』






「意味分かんねぇし。何でお前が勝手に決めて納得してんだよ」





『だってー!!初恋は叶わないって言うじゃん』




心配そうな顔で言う蒼。



「ぶっ。お前は女子かっての」


『えぇ?!そのツッコミは酷くない?』


「酷くない」


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・・・ちゃんと周りを見れば、俺のことを心配してくれる人が居るってこと、
初めて知ったよ。
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