キミに出会えた確率
一筋の涙が頬を伝う。







・・・・・あっ?!


ほっと安心したのもつかの間、あたしは今更驚いた。



「なっ・・・なんでココに章輔が居るんですか?!」




あたしの素っ頓狂な声に苦笑いしながらも、



章輔は長くて細い指であたしの涙を拭った。



『何で香恋はいつも泣いてるかな・・・』




あたしの質問には答えず、そう言って少し困ったように笑った。





その笑顔さえもあたしの心臓をうるさくする。





ずっと会いたかった人。


でも会えなかった。




章輔は1年前と何も変わっていなかった。



むしろ更にカッコよくなっている。




そりゃあ、いつもテレビとかで見てたけど・・・やっぱ生で見ると多少は違いがあるもんだ。





でも章輔の優しい雰囲気を感じ取ると、




どんなにカッコよくなっていようと、章輔は章輔なんだ・・・って実感できる。




うまく、説明できないけど・・・





あと、あたしの事・・・覚えててくれたんだね・・・。




そのことがすごく嬉しかった。



んで結局、



章輔はなんでココに?


あたしは首をかしげた。



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