キミに出会えた確率
章輔はまだ来ないみたいだし・・・





告白する前に、柚に謝っておきたいな。




そう思い、近くにあった屋根つきのベンチに腰掛けた。




ケータイを取り出し、柚に電話をかける。



プルルルル――――――



電話のコール音が耳に響く。





『・・・はい』






「ゆっ・・・柚?!その・・・謝りたくて」






『ん?』







「今日の放課後・・・勝手に帰ってごめんね」





『あぁ、全然気にしてないよっ』






そう言って笑ってくれてるけど・・・ぜったい心から笑ってない。






苦笑いだって電話からでも伝わった。




「本当に・・・ごめん」
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