風に恋して:番外編
『いー?』
そんな風に考えていると、ルカが不思議そうにイヴァンを呼ぶ。ぼんやりしてしまった。
「はい?」
『う、うー』
「抱っこ、ですか?」
『うー!』
嬉しそうに部屋を回るルカの風。イヴァンはフッと笑って、エレナの腕の中のルカを抱き上げた。
「あー、あー」
「また少し、重くなりましたね。リア様、大変ではありませんか?」
赤ん坊の成長は早い。イヴァンがルカの顔を覗き込むと、ルカは嬉しそうに笑った。
レオから受け継いだ黒い瞳がくりくりと可愛いらしい。髪の毛の色も黒いが、少し茶色っぽく見えるところもある。成長していくうちにリアの色に近づくのかもしれない。
ふっくらした頬は赤ん坊らしくて思わず触れたくなる。
「うん、ルカは抱っこが好きだから大変です。でも、とても嬉しそうに笑ってくれるから……」
イヴァンは頷いた。この笑顔を見れば、苦労なんて吹っ飛んでしまう。
「お茶をもらってくるから、イヴァンさんとエレナさんで少しルカを見ててくれますか?」
「構いませんが……お茶なら侍女に運ばせますよ」
そう言って、イヴァンが机の上の紙を取ろうと歩き出すとリアは「大丈夫」と言って研究室を出て行ってしまった。
そういうところは、王妃らしくない。まぁ、それがリアの魅力でもあるのかもしれないけれど。
そんな風に考えていると、ルカが不思議そうにイヴァンを呼ぶ。ぼんやりしてしまった。
「はい?」
『う、うー』
「抱っこ、ですか?」
『うー!』
嬉しそうに部屋を回るルカの風。イヴァンはフッと笑って、エレナの腕の中のルカを抱き上げた。
「あー、あー」
「また少し、重くなりましたね。リア様、大変ではありませんか?」
赤ん坊の成長は早い。イヴァンがルカの顔を覗き込むと、ルカは嬉しそうに笑った。
レオから受け継いだ黒い瞳がくりくりと可愛いらしい。髪の毛の色も黒いが、少し茶色っぽく見えるところもある。成長していくうちにリアの色に近づくのかもしれない。
ふっくらした頬は赤ん坊らしくて思わず触れたくなる。
「うん、ルカは抱っこが好きだから大変です。でも、とても嬉しそうに笑ってくれるから……」
イヴァンは頷いた。この笑顔を見れば、苦労なんて吹っ飛んでしまう。
「お茶をもらってくるから、イヴァンさんとエレナさんで少しルカを見ててくれますか?」
「構いませんが……お茶なら侍女に運ばせますよ」
そう言って、イヴァンが机の上の紙を取ろうと歩き出すとリアは「大丈夫」と言って研究室を出て行ってしまった。
そういうところは、王妃らしくない。まぁ、それがリアの魅力でもあるのかもしれないけれど。