【完】まりあ ~人魚姫の涙~
「はい」
「みんな久しぶりねー」
しばし呆気に取られていた私達も監督のその一言で我に返り、挨拶もそこそこに玄関に入り靴を脱ぐ。
結構大きな一戸建ての家…と言うよりお屋敷と呼ぶに相応しいその中に入った私達は、そのままリビングへと通された。
中に入ると重厚な家具や絵画などが置かれており、この家主でもある三十代前半おしとやか美人の趣味とは思えないものばかりで溢れかえっていて驚いた。