涙雨~優しすぎる彼~
やばい、やばーい!
いっそげー!!
あたし若菜は、
入学式早々遅刻しそうです…
はぁ……はぁ…はぁ
「あの…、良かったら乗せてあげようか?」
と彼は自転車の後ろを指差したー
「え…?」
後ろから声がし、振り向くとそこには爽やかっこいい人がっ!
って、見惚れてる場合じゃなーい!
「そんな、乗せてもらうなんて…」
「じゃないと、遅刻しちゃうよ?」
彼はそう言って、あたしを軽々と持ち上げ自転車の後ろに乗せたーーーーーーー