君に Ⅰ 〜あなたに会えて〜

「君がさっき話していた初恋の話。俺も、おんなじような初恋をしたんだ。」

「そうなんだ・・・。」

「今も後悔してる。あの時ちゃんと言っておけばよかったって。」

「・・・。」

「だから、もう同じことをして後悔したくないんだ。」

そういって、俺は生徒手帳を取り出す。

中には、あの指輪が平べったい状態で入っていた。

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