恋するマジックアワー
キケンな同居人
――――……
―――……
「う……ん……」
ゆっくり目を開けると、薄暗い中に、ガラステーブルがかろうじて見て取れた。
ん?
……って、うわ!!
初めての家で寝ちゃってた……っ!
ガバッと飛び起きると、すでに部屋は真っ暗で。
慌ててスマホを掴んで時間を確認する。
「わぁ、もう8時過ぎてる……」
呟いて、顔を上げた。
部屋が暗いってことは、まだ愛さん帰ってきてないんだ。
せめて電気つけなきゃ……。
暗闇に見知らぬ人がいたら、いくらなんでもビックリするよね。
えっと、スイッチ、スイッチ……どこ?
のそのそと立ち上がったその時だった。
――ガチャガチャ
玄関の方で鍵を開ける気配がして、勢いよく扉が開くとすぐにしまった。
えっ、帰ってきちゃった!
どうしよう、電気つける前に声かける?
それとも、電気つけてから声かける?
でもスイッチわかんない……!
どうしよう
せめてスマホの明かりで……!
そんな事を考えていると、リビングのドアが開いて、人影が入ってきた。