恋するマジックアワー
「……あ、」
口を開いたその時だった。
パッと電気がついて、一瞬目が眩んだ。
でもそんなの関係ない。
とりあえず挨拶!
「あ、あの!お邪魔してます。た、立花海です」
ガバッと振りかぶりながら頭を下げた。
でも……。
「……」
いつまでたっても返事はなくて。
やば。やっぱりビックリされた?
そりゃそうだよね……。
ごめんなさい。
少しの沈黙のあと、愛さんはやっと答えてくれた。
「は?……誰?」
「…………」
低くてハスキーな低音。
て、低音……?
それはどこをどう考えても、女の人の声じゃない。
恐る恐る顔を上げると、そこにいたのは……。