はやく俺を、好きになれ。
「はあ!?お前目可笑しいんじゃねえの!?…ほら!この娘とか可愛いじゃん。胸でけえし」

「ブスだろ」

「陽の好みは特上レベルだからね」



葉が苦笑いしながら言う。“好み”はタイプではなく“特定の女”だ。髪がふわふわで背が低くて目がデカくて白が似合う女。我が儘だが、甘えん坊で、甘やかしたくなるような女が好きだ。



「陽は真優ちゃん一筋だからね」

「―――マユちゃん?」



首を傾げた男は“あ!”と言うと違う雑誌を広げて見せてくる。



「この女のことか!?」
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