はやく俺を、好きになれ。
こんな休日も悪くねえ、と鼻血を拭きながら思う。ドン引きしねえあたり真優にとっては見慣れた光景だ。そりゃ小せえ頃から真優の可愛さに殺られてきたからな。


あまりに鼻血を吹き出す俺を心配したお袋に耳鼻科へ連れて行かれたこともあった。だが異常なし。原因は真優だから当たり前だ。



「わぁ!」

「どうした?」



ベッドから立ち上がった真優が、ショルダーバックを肩に掛けながら感嘆の吐息を零した。
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