はやく俺を、好きになれ。











***



ゲーセンを出て宛もなくさ迷う。どれくらい時間が経ったのか辺りはもう夕陽に染まっていた。


どうせ帰ってもすることもねえ。葉のとこでも行くか?―――否、真優を泣かしたことを綾に知られれば面倒だ。


大分、気分は落ち着いたが、まだ凝りは残っていた。


行く宛もねえし帰ろうとすると、ふと後ろに気配を感じて振り返る。

目に入ったのは―――真優だった。
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