はやく俺を、好きになれ。
「な…っ、真優!?」
とっくに帰ったとばかり思っていた真優が後ろにいた。電柱の影に隠れている真優はどうやらずっと俺に着いて来ていたらしい。
俺が何時間も放浪している合間もずっと、傍にいたのか…?
チッ…!ふざけんじゃねえよ!
知ってたらとっくに戻ってる…!
すかさず真優に駆け寄った。
「馬鹿かテメエは!何やってんだよ!?」
いくら夏と言えど夜は冷える。
抱き寄せると真優の身体は冷えていた。それによく見ればまだ裸足だ。切れたのか、赤い線が白い肌に出来ている。