はやく俺を、好きになれ。



「靴履けっつっただろ…っ!? 傷だらけじゃねえか! それに、こんな薄着で…! なんで帰らなかった!?」

「だって…陽がっ…」

「帰れっつっただろ!」

「――――…っ…ひっく…うう…ごめん、なさいっ…


だ、だって、はるに、


……き、きらわっ、っ嫌われたからぁ…っ…ふぇっ…!」



その言葉に目を見開く。声を呑み指先から身体が震えた。後悔の波がドッと押し寄せてくる。目眩がして目を瞑ると、そのまま真優を抱き締めた。



「…嫌ってねえ。俺がお前を嫌うわけねえだろうが…!」

「ウソだぁ…!

…だって…っだって陽っ…!」



俺の胸に顔を埋めて啜り泣く真優を見て口元を歪ませる。


馬鹿なのはコイツじゃなくて、俺だ。
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