はやく俺を、好きになれ。
バシバシと叩いてくる真優を心底呆れた目で見下ろす。



「…何言ってんだお前。ただ男の欲望に忠実なだけだろ」



今の一連の流れでどこに怒る理由があったのか、顔を真っ赤にさせた真優に殴られた。


…意味わかんねえ。好きな女の裸を見てえとか触れたいとか思うことくらい普通だろ?


悩む俺の頬には赤い紅葉が痛々しく咲いていた。
< 188 / 200 >

この作品をシェア

pagetop