はやく俺を、好きになれ。
「ちょ、アンタ頭可笑しいんじゃないの!?この状況見てもアイスとか頭大丈夫!?」

「陽君に殴られそうになったんだから!」



胸倉を離したことで自分達が優位に立ったと勘違いしたのかギャアギャア騒ぎはじめた。


真優はきょとんとしたあと小首を傾げる。



「…でも陽は意味もなく誰かを傷付けたりしないよ」



悩ましげにそう言う真優にジーンとする。だが真優の思う俺と実際の俺は大差がある。聖母じゃあるめえし人だって平気で傷付ける。真優が傷付かねえ限り屁とも思わねえ。結構非道な男だ。


コイツから見た俺は少し補正がかかっているらしい。
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