はやく俺を、好きになれ。
ありがとよ、神さん。なんて心のなかで拝む。この数分間で神への信仰心が芽生えてしまった。



「ば、バッカじゃないの」

「もう行こっ」



少しずれた真優を相手にした女達は呆れたような怒ったような顔をする。最終的には下らないと言わんばかりにどこかへ行った。消えた女達の後ろ姿を見て真優は呟いた。



「…急にどうしたんだろ?」



相変わらず大物だ。天然すぎる。


真優と話していると怒る気も失せる。あの女達もそうだったんだろう。だからコイツのペースに飲まれる前に消えた。まぁ、頭の弱そうな女にしては良い判断だ。
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