はやく俺を、好きになれ。
3:溺れて窒息寸前
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「うぇ〜ん。真優、足痛〜い」
「はい嘘泣き決定。騙されると思うなよ?まゆぽん」
「酷いよ綾ちゃん!真優ホントに足痛いの!」
「なら僕が背負ってあげようか?」
「黙れこの腐れ外道が」
「うひゃひゃひゃひゃ!陽ってばキツすぎる!」
真優に手を伸ばす悪友を見て叩き落とす。気安く触んな。汚れる。それを見て笑うのは悪友の双子。真優は頻りに足を気にしている。履いてきたヒールのせいで足が痛いらしい。
「真優、靴買ってやるから履き替えろ」
「え、でも…」
「靴擦れになるよりマシだろ」
そう言えば真優は渋々頷いた。正直この双子を撒くただの名目でもあった。俺は真優を連れて近くの靴屋に入る。
しかし双子はまだ着いてくる。
…何でだよ。いい加減帰れ。