だから、恋なんて。

「…なんかあったの?」

「ないです」

「でもなんか変だし」

「そんなことないです」

「あ、生理前?」

「…セクハラ」

「じゃ、なんか嫌なことあった?」

「仕事の邪魔しないでください」

「ん~、忙しかったの?」

「………」

「あ、わかった。俺に会えなくて寂しかったとか?」

「違うしっ、ていうか、絡むのやめてくれませんっ?」

朝のざわついた時間なのに、一瞬モニターの音だけしか聞こえなくて。

思っていたよりも大きな声が出ていたことに気付く。

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