だから、恋なんて。
「一応結城先生の名誉のために言っておきますと。多分、他の子にやたらと声をかけてたのは私が歓迎会の人集めを頼んだからで、それは私が幹事の美咲さんのためにってお願いしたからで」
「え……?」
「あの人チャラいですけど、他の子たちには結構ちゃんと予防線張ってますよ?適当なこと言ってても、本気で受
け取りそうな子には絶対言わないし、他の子達と飲みに行ったりもないと思いますよ」
「そう……なの?」
働かない頭でなんとか思い出そうとしても、チャラ医者が他の子達と何を話してたかなんて思い出せない。
あ、っていうか……私が見ないようにしてたんだっけ。
嫌な想いしなくていいように、他の子と話すアイツを一生懸命シャットアウトしていたんだ。