だから、恋なんて。
それらが一通り落ち着いたのが午前一時すぎだった。
どちらかというともう一人の看護師担当の患者さんの状態が落ち着いていたので、彼女は今休憩に入っていて、フロア内には私一人。
規則的に聞こえる患者さんの心拍数の音が、やっと落ち着いたことを表していて一瞬肩の力が抜ける。
寝ているわけじゃないけれど、酷使した目と神経を休ますために、デスクに両肘をついて両手で目のあたりを覆う。
夜勤をして体にかかる負担が年々増えてるのを実感する時。
夜は化粧を落としていたほうが絶対に肌にはいいとわかっているのに、それをする時間も余裕もないことが多い。
たとえそんな時間があっても、いつ緊急で患者が運ばれるかもわからなくて、いつドクターや検査技師なんかと顔を合わせるかわからないのに、すっぴんでいるのは如何なものかと思ったり。