イナズマ
颯太side

俺は廊下から怜奈を見つめる。

制服の白いブラウスから出ている白い腕。

触ったらモチモチしているかな?スベスベしているかな?


そんな健全なる高校一年生の妄想を頭の中で描きながら見つめる。


学校はさぼり気味だが、学校にいる時は、いつも俺は怜奈を見つめる。


だからこそ、もうとっくに気付いている。


怜奈は海翔をいつも見つめている。


クラスの他の男子は、「新任の先生が美人」という話題で盛り上がっている。


海翔は自分の席で暴睡している。

その前で黒いロングヘアの怜奈が背筋を伸ばして座っている。
< 16 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop