イナズマ
怜奈は席を立って、海翔の席に向かう。

海翔は顔を下にして寝ている。


怜奈が何かコンタクトを取ろうとしているのか?そう考えながら、怜奈の行動を見守る。


海翔は、スマホを落としていたみたいだ。

結構、完璧に見える海翔も抜けているところが、あるみたいだ。


怜奈は海翔を起こすわけでもなく、机と伏せている腕の隙間に海翔のスマホをすーっと入れた。


そして、海翔には何も言わず、自分の席に戻った。


叶わない恋なんだろうなぁ。


怜奈の恋も俺の恋も。見ている方向が一方方向で、交わることがないから。
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