イナズマ
誰がなんのために拾ってきたんか?購入したのか?俺には分からないが、その部屋には茶色の汚いソファーがある。


そこに俺は、どっかり座って、漫画を広げる。



海翔は、座らずにソファーにもたれかかるように立っていた。

「昨日さ、クラブで声をかけた女さ。教師だった。」



「まじで?」


「うん。すみれだった」



俺は、読んでいた漫画から目を離して海翔を見た。



ニコニコ愛嬌を振りまいていた先生が急に顔がこわばって、挙動不審になった理由が今、分かった。

海翔を見つけてしまったんだろうな・・・。

すみれ先生は、清楚な顔して、夜な夜なクラブで遊ぶ女・・・・きっと海翔好みの女だな。

「どこまでいった?昨日。」

「まあ行くところまで行ってしまった。名前も職業も教えてくれなかったんだ」


「向こうも、一夜限りって割り切ってたんだな・・・」


「多分・・・」


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