イナズマ
俺も海翔も、とび蹴りをくらわせる。

奴らは、奴らで、俺の腹に蹴りを入れてくる。


海翔は寝不足なはずだが、喧嘩となると機敏に動き始める。
根っからの喧嘩師だ。


4対2だったが、俺らの圧勝。
俺は、前の店のゴミ箱に顔を突っ込んだ一人の髪を掴んで引きずりあげる。


そいつの顔を殴ろうとしたが、もう降参というサインを俺に送ってきた。


隣の海翔の喧嘩相手を見ると、そいつも手を顔の前に持ってきて、完全に戦意喪失状態だった。

俺も海翔も殴るのは止めた。

ただ、お互い高校生。

制服を着た人間のけんか。

当然、通行人に警察に通報された。
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