Heaven
ズルリと。

開かれたアル・アジフの頁の中から、爛れた腕が這いずり出てくる。

それは赤ん坊の長い右腕とは比較にもならない異形の禍々しさで。







闇夜の廃病院に轟く悲鳴。

それが止む頃、返り血を浴びた修道女は人知れず惨劇の舞台を静かに立ち去ったという…。







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