Heaven
悶絶する間に。

「!?」

ヘヴンの右手が霧状と化した青年の、頭に当たる部分を掴み取った。

ブスブスと煙を上げる青年の額。

「お、おのれ!至福の時を与える僕の厚意を理解できないか!所詮は魔物殺しの兵器でしかないか!殺戮者め!」

「至福を与えながらお前も人を殺めているのだろう」

「至福を与えたんだ!魂くらい代価として頂いて当然!」

「勝手な言い分だな」

ミシミシと、ヘヴンの指先が青年の頭部に食い込んでいく。

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